おさだ精密工業

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自作、自作、自作、バイク、ときどき家族ネタ

グランドハイエース2段ベッド計画(車中泊仕様)

グランドハイエース

我が家のトランポ兼家族でのキャンプ用のバカデカい車。

 

キャンピングカーの歴史を変えた一台のようで。

campingcar2.shumilog.com

 

私は特段こだわりはなく

バイクが積めてキャンプにも行けるという

一石二鳥なところにひかれて購入した。

製造から20年近く経っているので

エンジンもボディもボロボロのおじいちゃんな車。

燃費も極悪で、たぶん5km/L走るかどうか?

なんじゃなかろうか。

常用するわけではないのでいいのだ。 

 2段ベッドを増設

キャンピングというだけに車内で

人が寝れるようにはなっている。

(キャンピングカー登録の要件を満たすために必要)

 

ただし、「乗車人数の30%のベッドを有する」

ということになっておりウチのは最低限の面積

しかないらしく家族5人で寝るには狭すぎる。

(なお、この車を作ったキャンパー屋さんは

 2段ベッドオプションもラインナップ

 していたみたいだが画像が見つからなかった・・・)

 

私は寝床に最後に入るのだが、

隙間を探して潜りこんでも娘たちから

蹴られ続けとても寝れたものではない。

 

そんなことから寝床を増設すべく

2段ベッド化計画がスタートした。

 

目標は下記を満たすこと。

・バイクを積んだ状態でも2階で寝れる

 これ最重要(笑)

・収納時、邪魔にならないこと

 ベッドとなるとそこそこ大きくなるので

 使わないときに邪魔にならないよう

 スマートに収納したい

・組み立てが容易なこと

 ネットで探すとパイプを組んで

 がんばってる人がいるが

 組み立てるの大変そう

・安価なこと

 金出すならオグショーがいいよね・・・

 

ということで、

↓はいきなり完成した状態だが、

 制作の過程をザックリ垂れ流してみたいと思う。

【完成の図】

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骨格の調査とベースの組付け

成人男性の体重に耐えられる強度が必要なので

車体側の受けと、ベッドのベースの剛性が肝になる。

就寝中にベッドが崩落したらシャレにならない。

 

で、内装を剥がしてみると

おそらくキャンパー屋のオプションベッドを

組み付けるためであろう

フレームがネジ付きであった。

 

ちなみに1か所ルーフに穴が空いているのは

気にしないで。

別件の作業中に撮った写真の使いまわしなのである。

別件についても後日アップする予定。

 

しかし、溶接といい配線といい、

お世辞にもキレイとは言えない・・・

見えないところとは言え、何百万円もした車の

内側がこんな雑な造りでいいのかねぇ。

 

なお、現代のキャンピングカーが

どうなっているかはわからないが、

この車の内装はほとんどが木製。

樹脂を成型すると高額になるからだとは思うが、

手作り感満載(笑)

車両火災を起こしたらよく燃えそうだ・・・

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ということで、

アルミフレームと等辺鋼を使ってベースを組み付け

等辺鋼は2mm厚の30mm幅。

アルミフレームは家に転がっていたものを

適当に組み合わせ。

 

このアルミフレームにレールを組み付けて

床板を敷くわけだが車体への固定部(上部のM10×3本)で

上下方向の剛性は確保できるだろう。

しかし車体左右方向が弱いので

アルミフレームの下部前後に5mm厚の

鉄製アングルを切り出して固定を追加。

内装が木製でネジが効くので施工性は良かった(笑)

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そこにレールを下図のように組み付ける。

材質は2x4材。

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2x4材ではちと強度に不安があるので

等辺鋼に2x4材をぶら下げるような

構造にするのは避けた。

写真では分かり辛いが、等辺鋼→2x4材に

φ8の貫通穴を4か所空けている。

さらに2x4材の下側は2mm厚の

鉄製フラットプレートで受けている。

等辺鋼とフラットプレートの間に

M8のボルトで2x4材を挟んでおり、

2x4材がフラットプレートの上に

乗っかっていことになるので

仮にレールが破断しても、

即落下するようなことにはならない。

と、思う。

たぶん。

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梁を渡して床板を設置

左右にベースとレールを設置したら、

レールに溝を切ってあるので

アルミフレームの梁を渡す。

 

そこに18mm厚の合板を敷いて寝床にする。

合板はサブロク板をホームセンターで

350mm幅×2枚に切断してもらった。

さらに長手方向も収納場所の都合で

1800mm弱にカットした。

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一応フルサイズのオフ車を積んでも2階で寝れそう。

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床板の制作

続いて寝床の板を仕上げる。

角をラウンドカットして背面部を黒く塗装。

使用したペンキ(水性)と

刷毛はダイソーで買った(笑)

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そこにホームセンターで買ってきた

ウレタンフォーム15mm厚くらいだったかな?

を貼りつけ。

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さらにAmazonで一番安かった

合皮シートをタッカー留め。

1350mm×2000mm×0.8mm厚で

2500円だったかな。

ただ、この合皮、車中泊のように

ワイルドに使うには、ちと弱いかな。

すぐボロボロになりそう。

安くて強い生地ってどこかに売ってないかね。

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仕上げ

各部の作りこみが完了したので最後に設置。

 

まずは収納状態から。

天井にベルトで固定。

切り売りで買ってきたベルトの長さが

足りなくて1か所タイダウンになっている(笑)

ベルトはリュックなどでも

よくつかわれている

ワンタッチで外せるバックルでの固定にしたが、

取り外しはワンタッチなものの、

取り付けは両手が必要。

しかし、天井収納の場合床板を片手で

抑えながらベルトをかける必要があるため

手が足りない(笑)

頭突きで板を抑えながらベルトを

かけるなんとも間抜けな姿に。

ここはマグネットキャッチで

天井に床板を仮止めできる機構に改造したところ。

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施工時の説明では触れていなかったが、

レールの前方と後方にも

左右方向のヨレを拘束するために

固定を追加した。

一応体重をかけると車体ごと

ゆっさゆっさと揺れるほどの剛性があるので

大丈夫だと思う。

レールはアクリルラッカーの

クリアを吹いてみたが

相手は木材。吹いても吹いても

塗料を吸い込んで光沢は出なかった。

見えるところだけでもあとで

クリアのニスを塗ってみるか。

油性のラッカークリアの

上に水性ニス塗っても大丈夫なのかな・・・・

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設置時はまず梁を渡す。

このアルミフレーム、短いときはなかなか強度が

あるかなと思ったけど

この長さ(1000mmくらい)だと全然撓む。

それでも3本渡しているので

折れることはなさそうだが、

ここも補強しようと思う。

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そのあとベルトを外して床板を設置して完了。

垂れ下がったベルトがウルサイ(笑)

でも、目標のシンプルな

収納・設置は達成できたと思う。

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バイクを積んだ状態で寝れること、

という条件がなければ

もう少し低くしたかった。

寝返りしようとすると結構天井とギリギリ。

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フレームが剥き出しなので

化粧板を張り付けたいところ。

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下から見上げてみた図。

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まとめ

ひとまず実用できるところまでこぎつけたので

この状態で1回キャンプに行ってみたいと思う。

そうしたら要改善項目も見えてこようかと。

 

今回かかった費用のほうは、

もともとアルミフレームを持ち合わせていたこともあり、

2万円弱で出来たので、目標達成かな、と考えている。