おさだ精密工業

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フライス盤 ステージの平行度がヤバイことに(前編)

はじめに

我が家のフライス君、

Z軸の改造が一段落したので、

前々から気になっていた

ステージの平行度を確認することに。

すると驚きの結果が!

 

ことの発端

ウチのフライスは↓のバイスをステージに取り付けている。

クイックバイス100mm - 旋盤市場

 

バイスでアルミなどの塊を挟んで固定、

そこにエンドミルなどの工具で

切り込んでいくのだ。

 

 

で、

ずーっと気になっていたんだけど、

バイスでがっちり挟んでいても

0.1mm未満の切り込みでワークの

表面をさらってると、

ステージの左側、および手前側にいくにしたがってアタリが弱くなっていき、

やがてアタらなくなる。

つまり低くなっているようなのだ。

 

ワークが浮き上がっちゃってるのかなー

っと思ってたんだけど、

どれだけ慎重に固定しても傾向が変わらないので、

ステージ側に何かあるようだと認めざるを得ない状況に。

 

エンドミルって螺旋状の刃物を回転させて

切削するんだけど、

この螺旋に倣ってワークを引っ張りあげる方向に力が働く。

なので、

バイスでガッチリ挟んでいても、

バイスの顎のガタなどで

若干ワークが浮き上がってくる。

なので、バイスはどれだけしっかり挟めて、

どれだけ浮き上がらないか?が重要なのだ。

VERTEX(バーテックス)
精密バイス(浮き上がり防止構造タイプ

https://www.monotaro.com/g/01341121/

 

しっかり固定できりゃいいってもんでもないのである。

 

バイスの平行度測定

いつもバイスをステージに固定するときは

XY方向の平行しか気にしてなかった。

下図のようにスピンドル(Z軸)に

ダイアルゲージを取り付けて、

バイスの底面にあてがいX軸を送ってみる。

 

ちなみに安物のダイアルゲージなので

1目盛り10um(0.01mm)。

スタート地点で0になるように。

f:id:Osada-Komuten:20190821224505j:image

 

グリグリ…とバイスの中央まできたところで…

 

!!!

60umも下がってるでねーか!

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

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もうこの先を確認するのも

怖くて見なかったことにしようかと

思ったけど、最後まで送ってみると…

約100um…だいたい体感してた現象と一致する。

ちなみにY方向もステージの端~端で30umくらい下がってた。

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オワタ…

 

ステージの平行度…は?

これ、バイスだけ狂ってるの?

ステージごと狂ってるの?

それを確認してもしもステージが狂ってたら、どうするの?大惨事だよ?

ステージの面研が必要になっちゃうよ?

 

もうそんな事実知らないほうがいいんじゃないか?とも思ったが、

ここまで来て引き下がれない!

 

ので、恐る恐る測定。

すると逆に驚きの結果が!!!

 

同じく端っこで0にあわせて、グリグリグリ…

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ステージ中央。

お!?10um以下?!

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そのまま逆端まで行っても約10um!

180mm送って10um未満って、

逆に驚きだわ。

スゲーな、お前!

マジでスゲー!

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もしかしたら、

日本の輸入代理店が

手を加えてるのかもしれない。

このフライスは中華産なんだけど、

同じ形で国内外のいろいろなメーカーから

売りだされている。

素のままだと相当酷いみたいで、

とても製造された状態で平行度10um出てるとは思えないからだ。

 

 

 

で、どうするの?

とりあえずバイス裏面に異物が噛みこんでないか?とか確認して、

ダメならシムを挟んだりするかね。

毎回バイスを設置する度に気にしなくちゃなので面倒だけど…

 

ということで、

次回、コイツをなんとかする。
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ということで。