フライス盤 ステージの平行度がヤバイことに(前編)
はじめに
我が家のフライス君、
Z軸の改造が一段落したので、
前々から気になっていた
ステージの平行度を確認することに。
すると驚きの結果が!
ことの発端
ウチのフライスは↓のバイスをステージに取り付けている。
バイスでアルミなどの塊を挟んで固定、
そこにエンドミルなどの工具で
切り込んでいくのだ。
で、
ずーっと気になっていたんだけど、
バイスでがっちり挟んでいても
0.1mm未満の切り込みでワークの
表面をさらってると、
ステージの左側、および手前側にいくにしたがってアタリが弱くなっていき、
やがてアタらなくなる。
つまり低くなっているようなのだ。
ワークが浮き上がっちゃってるのかなー
っと思ってたんだけど、
どれだけ慎重に固定しても傾向が変わらないので、
ステージ側に何かあるようだと認めざるを得ない状況に。
※
エンドミルって螺旋状の刃物を回転させて
切削するんだけど、
この螺旋に倣ってワークを引っ張りあげる方向に力が働く。
なので、
バイスでガッチリ挟んでいても、
バイスの顎のガタなどで
若干ワークが浮き上がってくる。
なので、バイスはどれだけしっかり挟めて、
どれだけ浮き上がらないか?が重要なのだ。
VERTEX(バーテックス)
精密バイス(浮き上がり防止構造タイプ
https://www.monotaro.com/g/01341121/
しっかり固定できりゃいいってもんでもないのである。
バイスの平行度測定
いつもバイスをステージに固定するときは
XY方向の平行しか気にしてなかった。
下図のようにスピンドル(Z軸)に
ダイアルゲージを取り付けて、
バイスの底面にあてがいX軸を送ってみる。
ちなみに安物のダイアルゲージなので
1目盛り10um(0.01mm)。
スタート地点で0になるように。
グリグリ…とバイスの中央まできたところで…
!!!
60umも下がってるでねーか!
((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
もうこの先を確認するのも
怖くて見なかったことにしようかと
思ったけど、最後まで送ってみると…
約100um…だいたい体感してた現象と一致する。
ちなみにY方向もステージの端~端で30umくらい下がってた。
オワタ…
ステージの平行度…は?
これ、バイスだけ狂ってるの?
ステージごと狂ってるの?
それを確認してもしもステージが狂ってたら、どうするの?大惨事だよ?
ステージの面研が必要になっちゃうよ?
もうそんな事実知らないほうがいいんじゃないか?とも思ったが、
ここまで来て引き下がれない!
ので、恐る恐る測定。
すると逆に驚きの結果が!!!
同じく端っこで0にあわせて、グリグリグリ…
ステージ中央。
お!?10um以下?!
そのまま逆端まで行っても約10um!
180mm送って10um未満って、
逆に驚きだわ。
スゲーな、お前!
マジでスゲー!
もしかしたら、
日本の輸入代理店が
手を加えてるのかもしれない。
このフライスは中華産なんだけど、
同じ形で国内外のいろいろなメーカーから
売りだされている。
素のままだと相当酷いみたいで、
とても製造された状態で平行度10um出てるとは思えないからだ。
で、どうするの?
とりあえずバイス裏面に異物が噛みこんでないか?とか確認して、
ダメならシムを挟んだりするかね。
毎回バイスを設置する度に気にしなくちゃなので面倒だけど…
ということで、
次回、コイツをなんとかする。
ということで。