フライス盤 X軸モータ化
はじめに
前回、Z軸をモータ化した。
その続きで今回X軸を改造したのでその模様をお伝えする。
改造前
もともとは各軸、手回しのハンドルがついている。
Z軸はスペースに余裕があるので前回ボールネジも仕込むことができた。
しかし、XY軸はスペースが狭く、ここに入るボールねじは
手持ちになかった。あったとしても相当細いネジしか入らないような
気がする。もしくはベースを削って隙間を稼ぐか。
そうなると、フライス盤を改造するためのフライス盤が
必要になってしまうという無間地獄に陥る。
なので今回、X軸は純正の台形ネジにモータを仕込む方向で進める。
ネジのサポート制作
まずはネジ端を受けるブロックの制作。
標準のブロックの形状をトレースしつつ
モータを取り付けられる形状に。
また、標準はネジとブロックが直接接触する形状になっている。
これだとハンドルの遊びを無くそうと調整ネジを締めこんでいくと
ネジとブロックのアタリが強くなり
スムーズにハンドルが回らなくなる。
なのでこれについてもスラストベアリングを仕込めるように考慮。
一応図面らしきものを書いてみた。
が、制作の段階でアドリブで形状変えたりしたような気もする・・・
t22のブロックを削り出すのが一番大変だった。
毎度ながら材料の切り出しが一番大変。
ブロックが準備できたら穴をあけて
ベアリングを沈める穴を掘って
モータブラケットの制作
お次はモータブラケットの制作。
さっき作ったサポートブロックに柱を立てて、
そこにモータブラケットを固定するので、
まずは柱を作る。剛性に気をつかって一応ジュラルミンにて。
ブラケットもガガガと削る。
大きな穴はサーキュラテーブルで回して切削したけど
もっと手軽にフライスでデカい穴を掘れるようにしたいな。
ボーリングバーは持ってるんだけどまだ一回も使ったことがない。
駆動系
動力の伝達はタイミングプーリーを使う。
ただ、日本国内で買おうとするとガチなやつばかりで
値段もバカにならない。で、大陸のほうを覗いてみたら
あるわあるわ。安いのがw
今回使う予定のステッピングモータはそれほど高トルクでないため
減速比は3倍に。
これでベルト付きで400円(送料無料)ってんだから、
ホビーユーザーにはたまらない。
国産の10分の1くらいの価格だと思う。
組み立て
各部品が出来上がったので組み立て。
無骨だけど悪くはない。
ただ、切子が大量に発生するのに、
こんな近くに駆動系を剥き出しにしておくのは
気がかり。切子ガードが必要かな。
制御系
前回、Z軸の改造時に制御系を作ったが
1軸しか対応していなかったので今回3軸対応で作り直し。
前回はPICで作ったけど今回からArduinoに手を出してみた。
安いし色々初心者に優しい環境がそろっているので
私のようなゆるフワ系の工作にはとても都合がよかった。
っと瞬殺で心変わりするほどに。
試運転
ということで動くかなーっと
ドキドキしながら火入れ。
とりあえず動いてよかった。
Z軸のときはモータのトルクが足りなくて急遽
ギアードモータにしたりとバタバタしたけど
今回は教訓を生かし1発で動作OK.
おわりに
ということで駆け足でお送りした
フライス盤X軸モータ化。
とりあえず動くようにはなったが、
残件としてDRO(座標表示器)がある。
手回しハンドルと違って送り量は
正確なのだが、メモリがないので
どれくらい移動したか覚えておかないといけない。
なのでお次はDROの制作になると思う。
そんな感じ。