おさだ精密工業

おさだ精密工業

自作、自作、自作、バイク、ときどき家族ネタ

Beta RR2T MY2020を混合仕様に変更したよ

はじめに

BetaのエンデューロレーサRR2T。

今ではKTMとかも分離仕様になってしまったが、

数年前までは唯一(だよね?)2stオイルを分離給油していた。

 

たしかに給油時に混合ガソリンを作らなくていいので

楽なのだがいいことばかりではなく・・・

オイルインジェクターが壊れたり

※注 エンジンの回転で駆動するオイルポンプではなく、

   電気式のオイルインジェクタが採用されている

過酷な環境での使用に耐えきれずオイルチューブが

摩耗して穴があくとか。

もちろんそんなことになればエンジンが焼き付く。

そんなこんなでTwitterなどを眺めていると

このオイルインジェクション、割と評判が悪く

混合化している人が多い。

 

しかも、KTMの話になるけど、

このインジェクタの寿命設定が比較的短く年1回くらいでの

交換が推奨されてたりする。

 

一方で私は月1~2回しか乗らないため

給油も1か月に1回~2か月に1回程度。

別に混合ガソリンを作るのも苦じゃない。

 

そう考えると、分離給油でもあまり嬉しくない。

なのでオイルタンクとか取っ払って混合化したよ、

という話。

 

ちなみに取り外したタンクは↓

外すの割とめんどくさかったよ。

特にうまくまとめるとかでなく、

もがいていた経過を時系列で垂れ流してみる。

f:id:Osada-Komuten:20210130170356j:plain

 

外装をバラしていく

外装をバラして

よく見てみるとオイルタンクと

サブフレームが複雑に入り組んでいて

外すのが大変そうなのがわかる。

f:id:Osada-Komuten:20210130171955j:plain

タンクの固定は

上面から見て右側のサブフレームの

この2か所のみ。

外すとタンクはカタカタ動くけど

抜きとれる気がしないくらい知恵の輪状態だ。

f:id:Osada-Komuten:20210130172447j:plain

 

オイルラインの確認

ひとまず大変そうなことはわかった。

で、外しにかかる前にオイルラインを

確認しておいた。

 

キッタねぇエアクリボックスで恐縮だが

タンクの下の黒い長方形のがオイルインジェクタ。

そこから細いチューブが出ている。

それがダクトの下から外に出ている。

f:id:Osada-Komuten:20210130172742j:plain

そして外に出てすぐにダクトのチューブガイドの中に

また隠れてしまう。

f:id:Osada-Komuten:20210130172757j:plain

そしてマニホールドのニップルに接続されていた。

f:id:Osada-Komuten:20210130172815j:plain

という感じなので、

手が離せなくなる前にチューブをエアクリボックスの中まで

引き抜いておいたほうがいいだろう。

ただし、ニップルからチューブを抜くとポタポタと

オイルが垂れてくるので栓を準備しておいたほうがいいだろう。

 

知恵の輪のはじまり

ということで準備はできたのであとは

タンクを外すだけだぜ!と、

CDIなど邪魔そうなものを外したら

スライドさせながらタンクが抜き取れるかなー

と淡い期待を寄せたがぜんぜん取れそうにない。

f:id:Osada-Komuten:20210130173452j:plain

 

しかたないので

サブフレームというかエアクリボックスをバラしすことに。

ちなみにBetaはサブフレームが樹脂なので

エアクリボックスとサブフレームの境目がわかりにくい。

なので目に付くネジを片っ端から外して

ゆさゆさしてみる。

 

まずは下からのぞいてM8のボルト2本。

f:id:Osada-Komuten:20210130174012j:plain

 

左側面のサブフレームにM6のボルト2か所

(写真左上と真ん中)

f:id:Osada-Komuten:20210130174027j:plain

おなじく右側面もサブフレーム中央にM6ボルト1本。

f:id:Osada-Komuten:20210130174040j:plain

ここまで外しても微動だにしなかったので隠しボルトが

あるに違いないと見回すと、

シートをガイドしてる風のゴム部品がサブフレーム上面に

ついてるけど座面が丸くなってるのでネジ穴だろうと思ったら

案の定。M8が2本。

f:id:Osada-Komuten:20210130174051j:plain

ここまできてもエアクリボックスと

サブフレームが分離しないなーっと、

サブフレームを起こしてみても状況は変わらず。

なかなか手ごわいじゃないか。

f:id:Osada-Komuten:20210130174104j:plain

 

で、ちょっと考え込みながら、

サブフレームを不意に開く方向に動かしてみたら

スポッと取れた。

知らなかったが、Betaも2020からサブフレームが分割式に

なったようだ。

f:id:Osada-Komuten:20210130174603j:plain

で、左右のサブフレームを外したら

無事エアクリボックスが

サブフレームから分離できた。

f:id:Osada-Komuten:20210130174119j:plain

ちなみにオイルインジェクタには

コネクタが2本接続されているが、

最初に外しておいたほうがいいだろう。

f:id:Osada-Komuten:20210130181433j:plain

最後にマニホールドのニップルを除去して、

M5×6mm程度のネジで蓋をしておく。

ネジロック材を塗布しておこう。

f:id:Osada-Komuten:20210130181722j:plain

f:id:Osada-Komuten:20210130181736j:plain

 

ついでにTPS(スロットルポジションセンサ)も取外し

オイルの吐出量を決めるため、

キャブにスロットル開度を計るためのセンサがついてる。

しかし、もう無用なので私は取り外した。

TPSにもリターンスプリングがついてるため

若干ではあるがスロットルが重くなっている。

使わないなら外したほうがよい。

 

ただ、外したところを穴埋めする蓋が必要なので注意。

私は自分で作ったが、Boanoレーシングでも売っている。

f:id:Osada-Komuten:20210130182527j:plain

f:id:Osada-Komuten:20210130182531j:plain

 

TPSを外すためにはまずキャブトップを外しておき、

f:id:Osada-Komuten:20210130182619j:plain

TPSのT20トルクスボルト(センターピン付)を外せば

抜き取ることができる。

f:id:Osada-Komuten:20210130182852j:plain

あとは蓋に液ガスを塗って組み付けて完了。

f:id:Osada-Komuten:20210130183127j:plain

 

おわりに

無事、摘出することができた。

混合化のメリットとして、混合比のアレンジによって

レスポンスが変化することがよく言われている。

また、オイルタンク満タンで1㎏近く重量があるのだが、

これが無くなることにより車体の取り回しが軽くなるそうだ。

 

(2021.02.01更新)

なお、オイルが空の状態でのタンク等々の重量は

562gだった。オイルが満タンで650ml入るようなので

約1㎏くらいの重量物をシート下に乗せていることになる。

これが無くなることで敏感な人には操作性の変化として

感じられるということ。

(らしい。私にわかるかと言われると全然自信はないが)

f:id:Osada-Komuten:20210201230901j:plain

 

すぐに乗れないのが口惜しいが上記の変化が体感できるか

楽しみだ。

 

火が入ったら乗り味について追記したいと思う。

f:id:Osada-Komuten:20210130183242j:plain