おさだ精密工業

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自作、自作、自作、バイク、ときどき家族ネタ

Beta RR2T サブチャンバースペーサの面だし

はじめに

Beta RR2T 定番のサブチャンバースペーサ追加チューン。

しかし、自分らが買ったスペーサは酷い反りが発生していて

排気漏れしまくりだった。

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osada-komuten.hatenablog.jp

今回は反りを補正したよ、というお話。

 

加工の準備

このスペーサ、面を削るには見てのとおり

掴みどころのない形状をしている。

このままバイスに挟んで削れれば簡単なんだけど、

固定方法から考えなければならない。

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固定の取っ掛かりを作らなければなんだけど、

鋳物の湯口(溶かした金属を流し込むための注ぎ口)らしき

無用な島がある。(↓赤丸部分)

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そこにM3のタップを立てて、

板に裏側から止めればバイスに固定できる。

我ながら名案だ。

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いざ、加工

固定ができてしまえばどうってことない加工内容。

サラッと表面をさらう。

という割には1mmくらい削らないと面が出なかったので

サラッとと言えるような量ではないが・・・

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加工前(上)と加工後(下)

加工前を見ると、

もともとガスケットを潰すための凸形状ノッチが

外周部についているのがわかる。

要するにこの面がある程度歪むことを

最初から想定しているわけだ。

ただ、今回のはその許容量を超えてしまっていたというわけか。

イタリアンの品質管理w

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当然なのだが、加工後は隙間なくピッタリ。

これで排気漏れが収まれば気持ちイイね。

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走行テスト

さっそく取り付けて1日走ってみた。f:id:Osada-Komuten:20200725080319j:plain

あいにくの天気だったのでドロドロだが・・・

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加工前がこんな感じだった。

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どうやら排気漏れ、収まったっぽい。

おわりに

ようやくサブチャンバーの排気漏れが止まった。

シリンダーがオイルでベタベタだと

整備不良っぽいから嫌だったのが、これでスッキリした。

しかし気になるのは他に同じ話を聞かないこと。

そんな確率でダメな4枚もダメな奴を引くかね。

意外とみんなどうしようもなくてそのまま使ってたりして?

いずれにしても、こちらは治具を作ってしまったので

同じ内容の加工は簡単にできる。

困っている人が居たら助けたいところだ。

 

という感じ。

 

Beta RR2Tにラジエータファンを取付

はじめに

山の中でイゴイゴすると、

走行風がほとんどあたらないため

すぐにラジエータが吹いてしまう。

特に自分のような下手クソが山に入ると

それは顕著で、こうも簡単に吹くか!というほど

あっさり吹いてしまう。

冷やしながら走れたり、水を補給しながら走れるなら

別にいいのだがレースに出たりすると

どうしても冷却水が減っていきながらも

走り続けなければならないときもある。

 

当然オーバーヒートや、最悪エンジンの焼き付きの

恐れもある。

 

そのような状況を少しでも回避すべく

ラジエータファンを取り付けた。

 

購入したもの

アマゾンなどで3000円弱くらいで売られていた

↓を買った。中華産なんだと思う。

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バイクメーカーのオプション品は目が飛び出るほど高かったり

するが、

結構、「木に衝突してファンをぶっ壊した」

とかいう話も聞くので、

壊れても気軽に交換できる中華産で十分だろうと判断した。

 

風量、どれくらい?

測定したわけではないが、

動作中の様子を見てくれれば

「お、これは仕事してくれそう」

って思ってもらえること間違いなし!

ってくらい迫力がある。

 

Twitterで動画をあげたときの模様が↓

(ちゃんと見れるかな、Twitterの動画を埋め込むと

 動きがギクシャクしてるような・・・)

 

取付位置の検討

ラジエータガードにBPDをつけているが

osada-komuten.hatenablog.jp

このガード、車体前方側のみのガードで、

後方側には何もない。故にファンを取り付ける

とっかかりが何もない。

板金構造のガードだと前後に取りまわして

ついでにファンの取付穴をあけてくれていたりするが、

それがまったくない。

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あ、ちなみにMY2020のRR2Tは左側にファンを

取り付ける設計になっている。

(タンクの逃がしが左側に入っている)

 

後ろにとっかかりがないので

前から持ってくるしかない。

外側はガードを止めている

ネジと共締めしてステーをのばす。

今回は急いでいたのでやっつけステー(笑)

2mm厚のアルミ板を切り出して曲げて穴をあけただけ。

そのうちもうちょっとしっかりしたブラケットを

作りたい。

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問題は内側。

本当に何もとっかかりがない。

仕方がないのでガードにタップを立てて

そこにやっつけステーを固定した。

なおガードに5mmのゲタを履かせないと

ラジエータが邪魔だった。

ただ、アルミにM4のタップを立てただけなので

強度的に不安だ。

そのうちこちらも対策したい。

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配線作業

温度スイッチ式(自動)とボタン式(手動)の

2流派が存在するが、私は手動派。

センサーごときに俺の冷やしたいタイミングなんて

わかるわけがない。

で手動スイッチはガラクタ箱をガサゴソ漁ったら

出てきたキルスイッチ

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サージキラー?

どうも調べても情報が出てこないのだが、

ラジエータファンにサージ対策っていらないのかな?

一応誘導性の負荷なのでダイオードを入れておいたが。

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電源は車体からとることにした。

配線図を見ると、ハーネスにファン電源用の

コネクタが用意されていることがわかるのと、

その電源はバッテリーの電力を消費しないことが

わかる。

配線図の画像が小さくて見えないと思うが、

22番がオプションコネクタ。

で、赤線が配線されている。

この赤はレギュレータからきている。

バッテリー電力との境界は36番のダイオードユニットで

切り分けられている。

バッテリーはオイルインジェクター

セルスタータにしか使われていない。

 

この年式のRR2Tはキックスタータがオプション化されており、

標準ではセルスタートのみになる。

つまりバッテリーが上がると身動き取れなくなって

しまうので重要なところだ。

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おわりに

今回はじめてラジエータファンを取り付けた。

あまり無駄にファンを動かしておきたくないところだが、

エンジンが動いているとうるさくて

ファンが回っているかわからない。

インジケータランプを取付たほうが

いいかもしれない。

 

あと、ネット上にはPCファンを使用している方も

散見されるが、風量としては

今回購入したファンのほうが大きいのでは?と思う。

私が出会ってきた8㎝~9㎝くらいのPCファンでどんなに

回転数が早くても今回購入したファンほど

狂暴な動きをしているファンを見たことがないので。

 

なお今回のファン、どれだけ耐久性があるか不明だが

一応防水仕様を謳っている。

電極回りには少々シールしようとしている努力は

感じられる。

しかし、所詮中華産なので

水を積極的にかけるようなことはやめたほうがいいだろう。

 

という感じ。

 

 

RR2TにBPDのラジエータガード取付&ハンドル切れ角改善

はじめに

前回のKTMは当初あまりガードをせずに

乗り出してしまって

(モデルチェンジ直後だったので

手に入らなかったというのもある)

後々後悔したのもあったので

今回は初っ端からガード多めで行きたいなと。

 

今回はラジエータガードの中でも

最強を誇るBullet Proof Design(BPD)を

取り付けたのと、

ついでにRR2Tの弱点とも言えるハンドル切れ角の

改善も行ったので合わせてどうぞ。

 

ガードの組付け

色気を出して青アルマイトにしてしまった。

それ以外はなんてことない。

車種専用設計なのでネジ締めるだけで付く。

ただ、このガード、少しでもラジエータが歪んでいると

取付にものすごく苦労するようなので、

検討しているうちは歪む前に買おう。

ただ、お値段が3マンエンと少々お高いので

躊躇う気持ちもわからなくもない・・・

でもラジエータ交換することになったら

結局高くつくから最終的には出費は

安いガードでラジエータ交換するのと、

高いガードでラジエータ守るのであまり変わらないかもね。

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取付完了の画像を取り忘れたので慣らしに出かけたときの

切り抜きで・・・

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見ての通りこのガード、

前方向に厚みがある。

 

で、話はちょっと変わるんだけど、

RR2Tって例年、ハンドル切れ角が異様に小さい。

MY2020も例外なく小さい。

開発段階で何があったのか?

トライアル車の開発・製造を行っているメーカーの

車両とは思えない。

 

大げさではなく、

8の字とかかいてると

もっと切り込んでいくもんだと思って

回転半径がぜんぜんついてこないので

コケそうになるくらい。

 

なのでついでに

これも改善。

かなり力技で。

 

ハンドルストッパーの調整

まずはハンドルストッパーをどこまで追い込めるか。

純正はネジとナット(6mm厚)が入っている。

ラジエータのフォークに一番近いところに

マジックで印をつけている。一番最初にここが当たるぞ、と。

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さすがにナットはなくせないが、

一旦ナット無しでネジを締めこんでいき、

どこまで切れるか見極める。

ただしラジエータとかガードにガンガン干渉するので・・・

あたるところをコンコン凹ましたり、削ったり・・・

すると、ハンドルストッパーを2mmは縮められそうなことが

わかってきた。

(↓は、両方ともラジエータ凹まし、ガードも削っている)

(ちなみに左右で干渉量が異なる。左側のほうがより干渉する)

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ラジエータを叩くときはできるだけラジエータをあっためて

 叩くのも円筒形状のものをあてがったほうがいいと思う。

 間違ってもハンマーで直接叩いたり角ばったもので叩かないように

 

スペーサーの制作

制作というほどのことはない。

穴あけて切り出すだけ。

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4mm厚(ちょっとマージン多め)で。

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調整機能は失うが決め打ちでよければ

スペーサで十分。

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結果

フォークアウターにガードつけると

さらにクリアランスが厳しくなるんだけど、

なんとかゼロ空きで収まった。

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ちなみにガード削ったところは

芸術的にステムのボルトの頭をかわしている。

(画像ではわかりにくいが)

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おわりに

なんか2mmのためにここまでやる?

って思われそうだけど、それくらい切実な問題なのだ。

1度切れ角いじってない車体に乗ってみてほしい。

そして、たった2mmだけど、

やるとやらないでは雲泥の差になる。

ハンドルストッパーは割と回転中心付近についてるので

ハンドル先端にしてみると

「おおっ!」と感動するくらい変化した。

 

ま、それが走りに影響するのか?と言われると、

Uターンするときに・・・とか

その程度になっちゃうんだけどね。

 

って感じで。